海外旅行は楽しい思い出を作る絶好の機会ですが、予期せぬトラブルに巻き込まれるリスクもゼロではありません。
中でも、パスポートの紛失やクレジットカードの盗難は、誰もが最も恐れる事態の一つです。もし異国の地で財布やパスポートを無くしてしまったら…。
もしあなたが、トラブルに見舞われている最中でこのページを見ているのであれば、まずは冷静に対処することが何よりも重要ということをお伝えします。
大丈夫。同様のトラブルに遭った先人はいくらでもいます。「生きているだけで良かった。このトラブルが人生経験をもたらしてくれている。成長のための試練だ」と思って、淡々と日本に帰るために対処しましょう。
このページでは、海外でトラブルに遭遇した際の具体的な対処法と、出発前の必須準備について詳しく解説します。
海外でパスポートを紛失した場合の対処法

パスポートは海外における唯一の身分証明書です。
紛失や盗難に気づいたら、直ちに行動を起こしましょう。
1. 最寄りの警察署で「紛失・盗難届」を提出する
まずは現地の警察署へ行き、パスポートを紛失した(または盗まれた)旨を伝え、「紛失(盗難)届出証明書(ポリスレポート)」を発行してもらいます。
この書類は、後の大使館での手続きや海外旅行保険の請求で必ず必要になります。英語で伝える際は下記の様に伝えるとスムーズです。
パスポートを「無くした(紛失した)」場合
自分の不注意で落としたり、どこかに置き忘れたりした場合はこちらを使います。
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I lost my passport. (パスポートを無くしました。)
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I’ve lost my passport and I need to report it. (パスポートを紛失したので、届け出をしたいです。)
パスポートを「盗まれた」場合
スリやひったくり、車上荒らしなどに遭い、明らかに盗まれた場合はこちらを使います。
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My passport was stolen. (パスポートを盗まれました。)
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My bag was stolen with my passport in it. (パスポートが入ったバッグごと盗まれました。)
ポリスレポート(紛失・盗難届出証明書)をお願いする
大使館での手続きや海外旅行保険の請求に必要な証明書を発行してもらいます。事情を説明した後に、以下のように伝えてください。
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Could you issue a police report? (ポリスレポートを発行していただけますか?)
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I need a police report for the Japanese embassy. (日本大使館へ提出するためにポリスレポートが必要です。)
尚、そもそも警察署の場所の尋ね方がわからない方は、下記の様に周りの人に助けを求めましょう。
📍 一番シンプルに場所を聞くフレーズ
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“Where is the nearest police station?” (一番近い警察署はどこですか?)
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“Could you tell me where the nearest police station is?” (一番近い警察署がどこか教えていただけますか?) ※先ほどのフレーズより、少し丁寧な言い回しです。
📝 理由(ポリスレポートが必要なこと)もあわせて伝えるフレーズ
ただ場所を聞くだけでなく事情を伝えた方が、相手も「それなら手続きができる大きい署がいい」など、的確に案内してくれることが多いです。
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“I lost my passport. I need to get a police report. Where is the nearest police station?” (パスポートを無くしました。ポリスレポートが必要です。一番近い警察署はどこですか?)
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“My credit card was stolen. I need to report it to the police.” (クレジットカードを盗まれました。警察に届け出たいです。)
💡 確実に対応してもらうために
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ホテルのフロントを頼る: もし宿泊先のホテルが近い場合は、道行く人よりもホテルのフロントで聞くのが最も確実でおすすめです。
地図に印をつけて行き方を教えてくれたり、国によってはスタッフが代わりに最寄りの警察署へ電話し、外国人対応の窓口が開いているか確認してくれることもあります。 -
スマホの画面を見せる: 発音に自信がない場合や、相手が英語のネイティブスピーカーではない地域の場合は、上記の英文をスマートフォンのメモ帳や翻訳アプリに打ち込み、画面を直接相手に見せるのが一番早く正確に伝わります。
無事にポリスレポートを入手出来たら、次は日本大使館にヘルプ要請しましょう!
2. 日本大使館・総領事館へ連絡する
警察での手続きが終わったら、滞在国にある日本の大使館または総領事館に向かいます。
帰国するためには以下どちらかの手続きが必要です。
- 「帰国のための渡航書」の発行: 帰国日が迫っている場合など、時間がない時に発行される、日本への帰国のみに使える一時的な書類です。通常の旅行者はこちらが大半かと思います。

- パスポートの新規発行: 現地に長期滞在する場合や、他の国へ移動する予定がある場合に必要です。(発行に数日〜数週間かかります)
・警察署で発行された紛失(盗難)届出証明書 ※ポリスレポート
・顔写真(縦45mm×横35mm)
・戸籍謄本(または抄本)※
・本人確認書類(運転免許証など)
※原則として、戸籍謄本(抄本)は原本が必要です(コピーは不可)。ただし、海外での紛失は緊急を要するため、日本にいる家族等に役所で戸籍謄本を取得してもらい、それを日本の家族から直接大使館・総領事館へデータとしてメール等で送付してもらうことで、例外的に受理してもらえるケースがあります。尚、本人がスマホに保存していたデータは認められないことがほとんどですので、心配であれば原本を持って行くしかありません。
海外でクレジットカードの盗難に遭った・紛失した場合
クレジットカードの不正利用を防ぐため、一刻も早い対応が求められます。被害を最小限に抑えるためのステップは以下の通りです。
1. クレジットカード会社へすぐに連絡し、利用停止手続きを行う
紛失・盗難に気づいた瞬間に、「カード発行会社(楽天、三井住友、三菱UFJニコスなど)の海外用紛失・盗難デスク」へ直接電話を電話をかけ、カードの無効化を依頼してください。
24時間365日対応している窓口がほとんどですので、事前に調べておきましょう。
ただし、手元にカード会社の連絡先がなく、緊急で各国際ブランドのグローバルサポートへ連絡してカードの利用停止や緊急再発行のサポートを受けたい場合は、以下の窓口が利用できます。
各ブランドの海外からの緊急連絡先
1. JCB(ジェーシービー)
JCBは滞在国ごとに専用のトールフリー(無料通話)ダイヤルを用意しているほか、日本着信のコレクトコール窓口も設けています。
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代表的なコレクトコール番号(日本着信): +81-422-40-8122
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アメリカ(ハワイ含む)からの専用番号: 1-800-606-8871
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備考: コレクトコールを利用する場合は、現地の国際電話会社に連絡し、上記の日本着信の番号を伝えて接続してもらいます。
※コレクトコールについては、こちら
2. VISA(ビザ)
「Visaグローバル・カスタマー・アシスタンス・サービス」が24時間体制でサポートを行っています。
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海外からの連絡先: +1-303-967-1096
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備考: コレクトコールを利用する場合は、現地の国際電話会社に連絡し、上記の番号を伝えて接続してもらいます。
※コレクトコールについては、こちら
3. Mastercard(マスターカード)
Mastercardも、世界中どこからでも24時間年中無休で繋がるカスタマーサポートを用意しています。
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米国外(海外)からの連絡先: +1-636-722-7111
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アメリカ国内からの連絡先: 1-800-627-8372
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備考: コレクトコールを利用する場合は、現地の国際電話会社に連絡し、上記の番号を伝えて接続してもらいます。
※コレクトコールについては、こちら
海外のクレジットカード会社や現地窓口へ、カードの紛失・盗難を英語で伝える際に役立つフレーズ
状況や手段に応じて使い分けてみてください。
クレジットカードを「無くした(紛失した)」場合
自分の不注意で落としたり、どこかに置き忘れたりした場合はこちらを使います。
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I lost my credit card. (クレジットカードを無くしました。)
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I’ve lost my credit card and I need to cancel it. (クレジットカードを紛失したので、利用停止(キャンセル)したいです。)
クレジットカードを「盗まれた」場合
スリや盗難に遭い、不正利用のおそれがある場合は強めの表現を使います。
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My credit card was stolen. (クレジットカードを盗まれました。)
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My wallet containing my credit card was stolen. (クレジットカードが入った財布ごと盗まれました。)
カード会社へ電話で伝える場合の決まり文句
海外から日本のカード会社へ連絡する際、第一声で状況を端的に伝えるためのフレーズです。
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I would like to report a lost or stolen credit card. (クレジットカードの紛失・盗難を報告したいのですが。)
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Could you please block/freeze my card? (カードの利用を停止(ロック)していただけますか?)
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My card number is [カード番号], and the name on the card is [氏名]です。 (カード番号は〜、名義人は〜です。)
💡 緊急時のワンポイントアドバイス
電話の場合は焦ってしまうことも多いため、あらかじめ「Lost card(ロスト・カード)」または「Stolen card(ストールン・カード)」と伝え、自分の名前(Name)やカード番号(Card number)を落ち着いて話せるように準備しておくとスムーズです。
2. 現地の警察に届け出を行い、証明書をもらう
パスポートの時と同様に、警察署で「紛失・盗難届出証明書」を発行してもらいます。不正利用されてしまった場合、保険を適用するためにこの証明書が必要になります。
※英語での伝え方は、基本的にパスポートと同様です。
3. 現地での資金調達(緊急対応)
現金もカードも失ってしまった場合、どうやって過ごせば良いのでしょうか。
- 緊急カードの再発行: 一部のカード会社(VisaやMastercardなど)は、現地で一時的な「緊急カード」を数日で発行してくれるサービスがあります。カード会社やブランドの規定により手数料(数千円〜2万円程度)がかかりますが、背に腹は代えられないですね…。
- 家族からの海外送金: ウエスタンユニオン(Western Union)などの国際送金サービスを利用すれば、日本の家族から数分で現地の代理店へ現金を送ってもらい、パスポート(または渡航書)を提示して受け取ることができます。
コレクトコールとは、電話を受けた側(通話を受け取る側)に通話料金を負担してもらう仕組みのことです。海外旅行中に「手持ちの現金やクレジットカードをすべて無くしてしまい、日本のカード会社や家族に連絡できない!」という緊急の時によく使われます。
ここでは、海外から日本のクレジットカード会社(または一般の固定電話)へ”コレクトコール”をかける具体的な手順を解説します。
カード会社の紛失・盗難デスクは、緊急事態であることを理解しているため、コレクトコールの受け入れを拒否することはありません。落ち着いて以下の手順で進めてください。
事前に準備しておくもの
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かけたい相手の電話番号: 「03」などから始まる日本の一般電話番号が必要です。(※日本の「0120」や「0570」から始まる番号にはコレクトコールでかけることができません)
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ご自身の名前: 通話を繋ぐ際、オペレーターから綴りを聞かれることがあります。
コレクトコールの手順
①現地の国際電話オペレーターを呼び出す 滞在している国の「国際電話オペレーター」の番号を調べ、固定電話からダイヤルします。
国ごとに番号が異なるため、ホテルのフロントで聞くか、現地の公衆電話に貼られている案内表示を確認してください。
②コレクトコールを申し込みたい旨を伝える 現地のオペレーターが出たら、英語で以下のように伝えます。
“I would like to make a collect call to Japan, please.” (日本へのコレクトコールをお願いします)
③相手の電話番号と自分の名前を伝える オペレーターから番号と名前を聞かれるので、ゆっくりと答えます。日本の番号を伝える際は、市外局番の最初の「0」を省いて伝えてください。
“The number is 3-XXXX-XXXX.” “My name is [あなたのフルネーム].”
(上記例は東京の03-XXXX-XXXXの場合。携帯など080始まりの場合は”80-1234-5678″などになります)
④オペレーターが相手に確認をとる(保留) オペレーターが日本のカード会社へ電話をかけ、料金負担の承諾をとります。この間は保留状態になるため、電話を切らずにそのまま待機してください。
⑤通話スタート カード会社が承諾すると、オペレーターが「Go ahead, please(お話しください)」などと合図を出し、日本の担当者との通話が始まります。
⚠️ 利用時の重要ポイント
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ホテルの客室電話は避ける: 通話料自体はカード会社負担になっても、ホテル側から独自の「外線接続手数料」や「施設利用料」をチェックアウト時に請求されるトラブルが非常に多いです。ホテルのフロントで事情を話して電話を借りるか、街の公衆電話を利用するのが安全です。
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ご自身のスマホ(ローミング)は非推奨: 海外ローミング中のスマートフォンからコレクトコールをかけようとすると、日本の携帯会社から高額な発信手数料が請求されることがあります。原則として現地の「固定電話」を利用してください。
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公衆電話の仕様に注意: 国によっては、公衆電話からオペレーターを呼び出すために、最初に少額のコインやクレジットカードを挿入して「通話枠」を確保しなければならない場合があります(通話料がかからない場合は、電話を切った後にコインは戻ってきます)。
トラブルを未然に防ぐ!出発前の事前準備
いざという時にパニックにならないためには、日本を出発する前の準備が命綱となります。
- パスポートのコピーと顔写真を持参する: パスポートの顔写真ページをスマホで撮影し、さらに紙のコピーをスーツケースとは別のバッグに入れておきましょう。予備の証明写真(4.5×3.5cm)も2枚ほど財布とは別の場所に保管します。
- 緊急連絡先をメモしておく: スマホが盗まれた場合に備え、カード会社の緊急連絡先、大使館の住所・電話番号、家族の連絡先を「紙のメモ」で持っておくことが重要です。
- 現金とカードは分散させて持つ: 全ての貴重品を一つの財布に入れないこと。メインの財布、サブの財布、セキュリティポーチなどに分散させて持ち歩きましょう。
まとめ:冷静な対応がトラブル解決の鍵
海外旅行中にパスポートやクレジットカードを失うことは非常にショックな出来事ですが、正しい手順を踏めば必ず解決できます。大切なのは「まずはカードを止めること」と「警察・大使館を頼ること」です。
万全の準備をして、素晴らしい旅を楽しめることを願っています!