*「ここはマルタ共和国のゴゾ島にある“タ・ピーヌ聖堂(タ・ピーヌ教会)”じゃ。『奇跡の教会』として広く知られておる。
その昔、タ・ピーヌ聖堂が名もなき廃れた、それは小さな礼拝堂であった頃の話じゃ。この地で起こった『奇跡』。その噂は海を渡り、瞬く間にマルタ全土に広がった。
各地から奇跡を求め、この地を訪れる人が後を絶たなくなり、小さな廃墟同然であった礼拝堂は、人々の寄進によって今日の立派な姿となっておる。
はてさて、『奇跡』とはいかなるものであったのか。訪れてみるとしよう…」
その昔、タ・ピーヌ聖堂が名もなき廃れた、それは小さな礼拝堂であった頃の話じゃ。この地で起こった『奇跡』。その噂は海を渡り、瞬く間にマルタ全土に広がった。
各地から奇跡を求め、この地を訪れる人が後を絶たなくなり、小さな廃墟同然であった礼拝堂は、人々の寄進によって今日の立派な姿となっておる。
はてさて、『奇跡』とはいかなるものであったのか。訪れてみるとしよう…」
*「このゴゾ島の広野に、かような立派な教会が建っているとはな。本物の信仰心が寄せられている地である証拠じゃな」
聖堂前の地面には、なぜか魚の装飾が
聖堂前広場を囲むモザイク画
*「ようこそ。ここは奇跡の教会『タ・ピーヌ聖堂』です」
*「その『奇跡』とはなにか、知りたくて来たのじゃ。教えてもらえるかのう?」
*「いいでしょう。……こほん。
その昔、タ・ピーヌ聖堂が名もなき廃れた、それは小さな礼拝堂であった頃の話。この地に ‘カルメラ・グリマ’ という農婦がおりました。彼女は敬虔な信徒で、毎日の畑仕事の前に、必ず礼拝堂で祈りを捧げていたそうです」
その昔、タ・ピーヌ聖堂が名もなき廃れた、それは小さな礼拝堂であった頃の話。この地に ‘カルメラ・グリマ’ という農婦がおりました。彼女は敬虔な信徒で、毎日の畑仕事の前に、必ず礼拝堂で祈りを捧げていたそうです」
聖堂前に立つ「カルメラ・グリマ」さん
彼女は今でも礼拝堂(聖堂)を見つめている
*「ある日のこと。彼女は礼拝堂から((…来なさい…来なさい…))と呼びかける声を聴いたそうです。恐る恐る礼拝堂へむかうと、”聖母の被昇天の絵画”より『今日から1年間、あなたはここを訪れることができなくなります。敬虔な気持ちで”アヴェ・マリア”の祈りを3回唱えなさい…』との神託を受けたそうです」
*「なに!?絵から声がしたじゃと?不思議な絵もあった物じゃな。」
*「彼女が神託を受けたという、”聖母の被昇天の絵画”は今、タ・ピーヌ聖堂内の礼拝堂に飾られています。あちらですよ」
聖堂内の礼拝堂。多くの人が真剣に祈りを捧げていた
奇跡の神託をもたらした『聖母の被昇天』の絵画
*「そして礼拝堂で神託を受けた直後、彼女は重い病気になり、本当に1年間、礼拝堂に来ることができなくなりました」
*「’絵画から聴こえた声’の言う通りになった、という事じゃな」
(…なに? “呪われてしまった!”ということではないのか、じゃと?…不謹慎なことを申すな。”病から救ってくれた”という話じゃぞ)
(…なに? “呪われてしまった!”ということではないのか、じゃと?…不謹慎なことを申すな。”病から救ってくれた”という話じゃぞ)
*「彼女は病が治った後、聖母マリアに献身的な司祭であり友人でもあった’フランシス・ポルテリ’にその体験を打ち明けました。…すると驚くことに、ポルテリも”同じような声を聴いた”と返したのです。そして、ポルテリも神の神託に基づき行動をした結果、長らく病に伏せていたポルテリの母親が、聖母マリアの導きにより奇跡的に治癒したそうです」
*「…これが、この地に伝わる『奇跡』のお話になります」
聖堂内の一室には、多くの「奇跡」の体験者から寄せられた感謝の声が飾られている
*「この教会に訪れ、真摯に祈り、助かった者たちが多くいるようじゃな」
*「…おぬしは『奇跡』というものを信じるか?
…なに?『”奇跡”なんてのは、自分に都合の良い”偶然”をそう呼んでいるだけだ』…じゃと?冷めとるのう。
ワシはこう思う。『”奇跡”とは、最後まで諦めない者だけに訪れる”光”』じゃ!、と。
…いや、ちょっと勇者っぽいことを言ってみたかったんじゃ…」
…なに?『”奇跡”なんてのは、自分に都合の良い”偶然”をそう呼んでいるだけだ』…じゃと?冷めとるのう。
ワシはこう思う。『”奇跡”とは、最後まで諦めない者だけに訪れる”光”』じゃ!、と。
…いや、ちょっと勇者っぽいことを言ってみたかったんじゃ…」
奇跡の教会「タ・ピーヌ聖堂」へは、ゴゾ島の中心地であるビクトリアの街からバスで向かいます。
ビクトリアのバスターミナルの”Victoria Bay 3”から、308番のバスで約15分。降車バス停は”Pinu(ピヌ)”です。
覚えやすいバス停名、かつ広野に立つ聖堂は目立つので近づくとすぐにわかります。バス停は聖堂の目の前にあるのでそこで降りましょう。
バスを降りたら、聖堂に向かう前に、帰りのバスの時刻を調べましょう。時間を区切って観光することをおすすめします。
覚えやすいバス停名、かつ広野に立つ聖堂は目立つので近づくとすぐにわかります。バス停は聖堂の目の前にあるのでそこで降りましょう。
バスを降りたら、聖堂に向かう前に、帰りのバスの時刻を調べましょう。時間を区切って観光することをおすすめします。