【門に護られた団結の街!】リューベック(ドイツ)~リアルドラクエの世界~

リューベックへの行き方はこちらをクリック※

 

*「防衛力の高そうな、立派な門を構えるこの都市は”リューベック(Lübeck)”じゃ!かつて、13世紀から14世紀ごろのハンザ同盟…つまり、バルト海を中心とした自由貿易のための都市連合が存在したのじゃが、その盟主であり中心となったのが、なにを隠そうこのリューベックなのじゃ。隆盛を誇ったその面影を残す旧市街は、世界遺産に登録されておる」
 


???
*「ここが街の入り口か。リアルドラクエの世界と呼ぶにふさわしい、なんとも心躍るカッコいい門じゃ!もし、門番さん。この門はなんという名かの?」
 
もんばん
もんばん「よくぞ遠路はるばる、リューベックへ。この市城門は、”ホルステン門”と言い、1477年に造られたレンガ造りの歴史ある建物だ。見ての通り重厚な門であるのだが、レンガの重みに耐え切れずに傾いてしまっているんだ」
 
???
*「うーむ…気が付かなかったが、たしかに遠目で見れば、若干右肩下がりじゃのう。地盤を沈み込ませるほどの重量級の門…ますます強そうじゃ!」
 
ゲートの上部にラテン語で記された”CONCORDEA DOMI FORIS PAX”という文字。『(門の)内には団結を、外には平和を』という意味

 

???
*「ホルステン門の裏側じゃ。しっかりと街を守ってくれる頼もしさがある。魔物が攻めてきても大丈夫そうじゃ!さぁ、橋を渡ればいよいよ旧市街エリアじゃ」
 
町人A
町人A「この川は”トラヴェ川”。街の裏側には”トラヴェ運河”が通っており、この川と運河に囲まれた中州の島がリューベックの街なんだ」
 
 
???
*「なるほど。周囲を川で囲まれている島、それがリューベックという街ということじゃな。商業都市と聞いておったが、地形を利用した天然の要塞のようじゃな」
 
街人A
街人A「この街に来たのなら、”聖ペトリ教会”に行くことをおすすめするよ。教会の塔は登ることができて、リューベックの市街を一望できるんだ。ほら、あの塔だよ」
 
街の観光の際は外せない、展望台としての役割を担う「聖ペトリ教会」。エレベーターで塔の上部に上ることができるので、足が不自由な方でも安心
もはや教会というより展望台を前面に出したしつらえ。迷うことはない。登るべし
???
*「情緒はないがリフト(エレベーター)付とは…わしのような老体にはうれしい限りじゃ」
 
聖ペトリ教会から見た、リューベックのシンボルである「ホルステン門」
???
*「教会の上からは、さきほどの”ホルステン門”がよく見えるのぅ。見れば見るほど、威風堂々とした佇まいじゃな!」
 
シスターA
*「旅のおかた。ここペトリ教会からの眺めはいかがですか? リューベックにせっかく来たのであれば、”マリエン教会”にも是非お立ち寄りください。かの有名な音楽家”バッハ”がその音色に酔いしれ、教会に何度も足を運んだという、世界最大級のパイプオルガンがあるんですよ」
 
???
*「ほう!世界最大のパイプオルガンとな! この果てしなき世界における”最大”を謳うからには…さぞかし立派なパイプオルガンじゃろうて。是非行ってみるとしよう」
リューベックの市庁舎。リューベック特有の黒レンガ造りの重厚な建物で、ハンザ同盟時代を想わせる多様なエンブレムが外壁を飾る。ドイツ語のみだが、内部はツアーで見学することができる。
レンガ造りのゴシック様式教会の中では、ドイツ国内でも最大規模のマリエン教会。近くで見るとステンドグラスが多い、立派な教会であることがわかる
???
*「マリエン教会…入り口がよくわからなんだ…裏手にきてしもうたようじゃ。…お、ここが入り口のようじゃ」
 
1250年から1350年の約100年をかけて造られたマリエン教会。高さ約40メートルもの天井が見事な教会だ
8512本ものパイプが使われている、世界最大級というマリエン教会のパイプオルガン
シスターB
*「ようこそ、マリエン教会へ。こちらのパイプオルガンは8512本ものパイプが使われた、世界最大級のパイプオルガンとして有名です」
 
???
*「おぉ!これがそのパイプオルガンじゃな!? 
 …す…スゴイのぅ!(見えている部分が少ないせいか、期待したよりは小さく感じるが…)」
 
珍しい、ドクロ(ガイコツ)のステンドグラス。戦争の悲惨さを表しているのか
十字架に太い釘が無数に打ち込まれている…見ていて胸が苦しくなる。。
シスターB
*「この教会は、第二次世界大戦さなかの1941年、英軍の爆撃を受けてしまい、シンボルである2本の尖塔が無残に破壊されてしまった過去があります。戦争の虚しさや悲しさを後世へ伝え、また平和への祈りとするため、その当時破壊されてしまった鐘を展示していますので、御覧ください」
 

爆撃により燃え上がるマリエン教会の尖塔と、破壊された後の教会の姿。貴重な写真である
シスターB
*「あ、そうそう…外にいらっしゃる悪魔さんの像は、御覧になられましたか?なんでも、教会の建設時に”酒場(ワインバー)が造られている”と勘違いした面白い悪魔さんだそうです」
 
悪魔の像。酒場の建設を楽しみにしているような…ちょっと可愛げのある表情
シスターB
*「酒場には悪魔に魂を売るような人間が集まるので、当時、酒場の建設が始まったと思った悪魔さんは、喜んで建物を作るのに手を貸したそうです。ところが、完成した建物が教会だと知り激怒した悪魔さんは、教会を岩で破壊しようとしたそうです。

当時の人々は慌てて、”教会の隣に酒場を建てるから、教会を壊さないで!”と悪魔さんにお願いし、事なきを得た…という伝説が残っているんですよ」
 
???
*「勝手に勘違いして、自分の思い通りにならなかったから怒り出すとは…そのような奴はどの世界にもいるがのう…しょうがない奴じゃのぅ。

リューベックは楽しめたかのぅ?”ホルステン門”がわしはとても気に入ったぞい!死ぬまでにまた来たいものじゃ。」

リューベックへの行き方
リューベックへ行く際はドイツの北の玄関口、ハンブルクを拠点に訪れます。

ハンブルクからリューベックへは、RE快速で46分~50分でアクセス可能。大体30分おきにリューベックを経由する電車(RE8 or RE80)が出ているので、そちらを利用すれば大丈夫です!
※私が訪れた際はジャーマンレイルパスを持っていた&時刻検索でICE利用が出てきたので、ICEで向かいましたが、2024現在、DB(Deutsche Bahn-ドイツ鉄道)の時刻検索ではREしか出てこないので、普通にRE利用で問題ないです。

尚、フランクフルト空港から直接向かうとなると、6時間~6時間45分かかります。
※例:Frankfurt(M) Flughafen Fernbf-フランクフルト空港⇒(4時間15分乗車)⇒Lüneburg-リューネブルク(乗継50分待)⇒(1時間7分乗車)⇒Lübeck-リューベック など。
 
ベルリン中央駅からリューベックだと2時間45分~3時間20分ってところですね。
※例:Berlin Hbf-ベルリン中央駅⇒(1時間41分乗車)⇒Büchen-ブーヒェン(乗継22分待)⇒(43分乗車)⇒Lübeck-リューベック など。
 
北ドイツを巡る際には是非訪れてみてください!