*「ここは知の街、”ハイデルベルク”。ドイツ最古の大学である”ハイデルベルク大学(ルプレヒト・カール大学)”を有する、川沿いの長閑な街じゃ。古城街道のハイライトの街としても有名じゃな。この街の丘の上には、13世紀からプファルツ伯…つまり、この国の大臣の居城として栄えた”古城の廃墟”が、街を見降ろすように佇んでおる。”古城の廃墟”の地下には、世界最大級のやつが眠っておるそうじゃ…。呑まれないよう気を付けるのじゃ」
*「おや、さっそく呪文を唱えそうな感じの銅像が立っておる。立ち姿からして学者ということがわかるな。こやつは”ロベルト・ヴィルヘルム・ブンゼン(Robert Wilhelm Bunsen)”という者らしい。”セシウム”、”ルビジウム”の発見者だそうじゃ」
*「知の宝庫じゃな。希少な本が埋もれていそうじゃ。よく見えぬが……あそこにあるのは『あたまがさえるほん』じゃな。
読めば”きれもの”になれるぞ。わしのようにな。…なんじゃその顔は」
読めば”きれもの”になれるぞ。わしのようにな。…なんじゃその顔は」
*「ここはギフトショップのようじゃ。………なに? この文字は、おぬしの祖国の文字じゃと? 確かおぬしはジパング出身じゃったかのう。
同郷の者がやっている店、覗いてみたらどうじゃ。それにしても、ユニコンとは…’獣系×スライムファング’…いや、なんでもない。少し昔の記憶が…」
同郷の者がやっている店、覗いてみたらどうじゃ。それにしても、ユニコンとは…’獣系×スライムファング’…いや、なんでもない。少し昔の記憶が…」
*「おぉ、何やら大きな建物がいきなり出てきたのう」
高さ82mの塔を有する「聖霊教会」
館のような、ハイデルベルクの「市庁舎」
*「この大きな建物は”聖霊教会”だよ。大学の祭典などにも使われるこの街のシンボルの一つさ。右の建物は市庁舎。まぁ僕らはあまり行かないけど…あ、でも中には観光案内所があって街の地図がもらえるよ」
*「地図は重要なアイテムじゃな。もしお主が必要というのであれば、手に入れてから城に参ろう」
*「ここは”コルンマルクト”広場さ。中央に”聖母の噴水”の像が立っているだろう?
連日、多くの人がここで立ち止まって、聖母と古城を眺めているよ」
連日、多くの人がここで立ち止まって、聖母と古城を眺めているよ」
*「なるほど、良い感じに城が見えるが、うっすらと古城の上に暗い雲が見えるのう。
魔物が棲みついておらぬと良いが…。いざ、城へ向かうとしよう」
魔物が棲みついておらぬと良いが…。いざ、城へ向かうとしよう」
*「わかってはいたが、なかなか長そうな登り坂じゃ!」
*「…ハァ、ハァ…だいぶ登ってきたが、もう少しじゃな!ここからだと”ネッカー川”がよく見える。いい景色じゃ。」
*「川にかかる9つのアーチ橋脚を持つあの橋は ”アルテ・ブリュッケ”という橋さ。この国の言葉で”古い橋”を意味するんだ。ただ、橋を造った’テオドールさま‘にちなんで、みんな”カール・テオドール橋”と呼んでいる。城まではもう少しだ。がんばれ」
<カール・テオドール(1724~1799)>
現ドイツ西部、ライン地方を治めた「ライン宮中伯」 兼「バイエルン選帝侯」。現ベルギーのブリュッセル近郊で生まれ、現ドイツのマンハイムで育った。1743年、若干20歳にしてプファルツ選帝侯(神聖ローマ帝国の君主選定権を有した位の高い貴族)となったテオドールは、生まれ育ったマンハイムに、科学アカデミーを設立。また、ハイデルベルクに橋(アルテ・ブリュッケ)を掛けたり、デュッセルドルフのベンラート城(宮殿)を建設したりと、各地の発展に貢献したえらい人
現ドイツ西部、ライン地方を治めた「ライン宮中伯」 兼「バイエルン選帝侯」。現ベルギーのブリュッセル近郊で生まれ、現ドイツのマンハイムで育った。1743年、若干20歳にしてプファルツ選帝侯(神聖ローマ帝国の君主選定権を有した位の高い貴族)となったテオドールは、生まれ育ったマンハイムに、科学アカデミーを設立。また、ハイデルベルクに橋(アルテ・ブリュッケ)を掛けたり、デュッセルドルフのベンラート城(宮殿)を建設したりと、各地の発展に貢献したえらい人
*「・・・ふぅ、やっと着いたようじゃな。近くで見ると、荒廃具合が何とも言えぬ雰囲気じゃ。
尚、正面に見えるのは”フリードリヒ館”じゃ。地下には世界最大級の”アレ”があるという…」
尚、正面に見えるのは”フリードリヒ館”じゃ。地下には世界最大級の”アレ”があるという…」
*「ハイデルベルク城は、1689年に”プファルツ継承戦争”でフランス国王ルイ14世が率いるフランス軍に爆破されてしまったが、当時はドイツで一番といっても過言ではない、それは素晴らしい城だったんだ」
*「その昔、’テオドールさま‘がこの城を修復しようとしたのだが…ある日、漆黒の暗雲がたちこめ、2発の強烈な稲妻が城を直撃し、城は再び炎上してしまったんだ。’テオドールさま‘はこれを神の意思と受け取り、修繕をやめてしまったんだ」
*「なるほど…。つまり、”イオナズン”と”ジゴスパーク”によって滅ぼされた城、それがハイデルベルク城ということじゃな。神の意思…そのような言い伝えがあったから、今でも廃墟としてこの地に残り続けているということか。なんとも不思議な話じゃ」
*「おい、おまえ。フリードリヒ館の地下に潜ってみたかよ? いやー、一度は溺れてみてぇな!アレに」
*「そう。”アレ”とはワインのことじゃ!昔は税をワインで納めることができたからのう。諸侯は大きなワイン樽を備えていたようじゃな。ちなみにこの樽、上にあがることもできるぞ。
まぁ…さしたる感動もないがな…せっかくじゃ。のぼるがいい」
まぁ…さしたる感動もないがな…せっかくじゃ。のぼるがいい」
*「見事な”荒廃の美”を称える城じゃったな。さぁ、街に戻るとしよう」
*「先ほど城から見えた橋までやってきたぞ。”カール・テオドール橋”こと、”アルテ・ブリュッケ”じゃな。目の前に見える白壁の2つの塔を備える門は”ブリュッケン・トーア”という門じゃ。ハイデルベルクを代表する観光地の一つじゃ」
*「この先には”哲学者の道”という小高い丘につながる道があるんだ。ハイデルベルクの街が一望できるから、時間があるなら行ってみるといい。…ただし、地元民はあまり行かないから、人通りが少ない時間帯、早朝や夕方以降は行かない方がいい」
*「ふぅ・・・歩き回って疲れたわい。せっかくハイデルベルグに来たのじゃ。帰る前に”Heidelberger”ビールで一杯やっていくかのう!」
ハイデルベルクへの行き方
ハイデルベルクは、フランクフルトからだと約90km南に位置しており、日帰り観光も十分可能な立地にあります。
フランクフルト中央駅(Frankfurt(Main)Hbf)からハイデルベルク中央駅(Heidelberg Hbf)まで、【ICE(高速列車)またはECで49分】【RB(快速/普通列車)で1時間33分】という感じです。
フランクフルト中央駅(Frankfurt(Main)Hbf)からハイデルベルク中央駅(Heidelberg Hbf)まで、【ICE(高速列車)またはECで49分】【RB(快速/普通列車)で1時間33分】という感じです。
下記の行き先の電車がハイデルベルク経由となるかと思います。
「München Hbf」「Wiesloch-Walldorf」「Stuttgart Hbf」「Klagenfurt Hbf」行き…など
ドイツ鉄道のホームページから、時刻検索する際「Direct services only」を有効にして検索すると、直行便だけ検索できるので、お試しあれ。
「München Hbf」「Wiesloch-Walldorf」「Stuttgart Hbf」「Klagenfurt Hbf」行き…など
ドイツ鉄道のホームページから、時刻検索する際「Direct services only」を有効にして検索すると、直行便だけ検索できるので、お試しあれ。