*「”ブレーメンの音楽隊”という話を聞いたことがあるじゃろう。年老いて人間から虐げられたり、食料にされようとした動物たち(ロバ/イヌ/ネコ/オンドリ)が、新たな生活を夢見て団結し、街の音楽隊に入ろうとブレーメンの街を目指す…という童話じゃ。まぁ話の中では、彼らはブレーメンを目指す道中で安住の地を見つけたため、ブレーメンには辿り着いてはいないのじゃがな。彼らが目指した街、というのがこのブレーメンじゃ。街の至る所に”ブレーメンの音楽隊”の像がある、とてもメルヘンな街じゃ」
*「池のほとりに古い風車小屋のある、美しい公園じゃな。春から夏にかけ、公園はキレイな花で彩られるそうじゃ。
この橋を渡れば、すぐにブレーメン市街じゃぞ」
この橋を渡れば、すぐにブレーメン市街じゃぞ」
*「メルヘンの街 ブレーメンにようこそ!
この銅像は街の入口の象徴『羊飼いとブタ』という作品よ」
この銅像は街の入口の象徴『羊飼いとブタ』という作品よ」
*「羊飼い?連れているのがブタでは、これではまるで “ブタ飼い”じゃな」
*「数百年前、ここら辺には多くのブタ小屋があったそうよ。
ブタはこの地を通って市外の牧草地へと行って、そして帰ってきて…そうして1日を過ごしていたらしいわ」
ブタはこの地を通って市外の牧草地へと行って、そして帰ってきて…そうして1日を過ごしていたらしいわ」
*「あっという間にブレーメンの街のマルクト広場に出たぞ。駅からほぼ一本道で、迷いようがなかったな。広々としていて、きれいな広場じゃ!」
*「これは、1400年初頭に建てられたブレーメンの市庁舎だ!
北ドイツで最も重要な建築物の一つと言われている、この街の自慢の建物だよ」
北ドイツで最も重要な建築物の一つと言われている、この街の自慢の建物だよ」
*「ほう。600年以上前に建てられたとは驚きじゃ。市庁舎の前に立っている立像は誰のものじゃ?」
*「これは、中世叙事詩”ローランの歌”に登場する伝説の英雄、ローラント様の立像だ。1404年に造られた歴史ある像で、市庁舎と共に世界遺産に登録されているぞ。…その昔は、自由や独立の象徴として、多くの街の広場にローラント様の像が造られたものだ」
*「ほう、ローラントか…どこかで聞いた名じゃな。…おぉ!思い出したわい。聖剣『デュランダル』の持ち主が、たしかそのような名じゃったな」
*「ローラント様が右手に持っているのが、その『デュランダル』だ。
ちなみに左手の盾には”我、民に示したるは自由なり”と刻まれている。我々を護り、導いてくれる存在だ。
ローラント様は”聖ペトリ大聖堂”の方を向いているだろう。それは、当時の大司教の権力に抗う意志、つまり自由の権利を示すためさ!」
ちなみに左手の盾には”我、民に示したるは自由なり”と刻まれている。我々を護り、導いてくれる存在だ。
ローラント様は”聖ペトリ大聖堂”の方を向いているだろう。それは、当時の大司教の権力に抗う意志、つまり自由の権利を示すためさ!」
*「なるほど。このブレーメンは、リューベック、ハンブルクと並び、ハンザ同盟の中心都市として、『自由ハンザ都市』を名乗っておったからのう。
この街は昔から”自治”という考えに強い思い入れがあったのじゃろう」
この街は昔から”自治”という考えに強い思い入れがあったのじゃろう」
*「おぉ、ブレーメンといえば、のモノがあったぞ。『ブレーメンの音楽隊』の像じゃ!」
*「このロバの両足を掴んで…目を合わせながら願い事を言うと、願いが叶うらしいよ」
*「ロバの足がピカピカ✨なのは、そういうことなのじゃな。ついでに撫でやすいせいか、鼻先もピカピカじゃ!」
ベットヒャー通りの入口
レンガ造りが基調のベットヒャー通り。独特の雰囲気
*「なにやら渋い雰囲気の通りじゃな」
*「ここは”ベットヒャー通り”だ。かつて、コーヒー豆で財を成した”ロゼリウス”という人が、中世の街並みを再現しようと1923年から1931年にかけて造り上げた通りさ」
*「おや、ここにもブレーメンの音楽隊の像があるぞ。小さくて見逃すところじゃったわい。…おぉ、あちらにもあるぞ。本を読んでおるぞ」
*「おお、あそこにもあるぞ!すごくリアルじゃな!
……なに?”あれは、ただのハト” じゃと? わかっておるわい!」
……なに?”あれは、ただのハト” じゃと? わかっておるわい!」
*「また街並みが一変したぞ。ここはなんという通りなんじゃ?」
*「ここは、”シュノーア地区”というブレーメンの旧市街です。昔は手工芸職人が多く住んでいた地区で、おしゃれな木組みの家が多く残っていますよ。今ではカフェやアトリエ、ギャラリーとして活用されています」
見上げればカフェやレストラン、雑貨屋の看板が。とてもオシャレ
レンガ造りのベットヒャー通りの建物とは打って変わって、柔らかい印象の建物が立ち並ぶ
*「たしかに、オシャレな街並みじゃな。マルクト広場に比べると、とても静かな印象を受ける。街の中心部から少し離れているせいかもしれぬな」
*「このシュノーア地区はブレーメンで いちばん魅力的な場所だと思いますが、いつも落ち着いた雰囲気ですよ」
*「可愛らしい街並みじゃ。おぉ、あの髭の男は…サンタクロースじゃな。ちょっと顔が怖いのう」
クリスマス用品店『Weihnachtsträume(クリスマスの夢)』
近くで見ると少し怖い(これは犯罪者の顔…)
サンタ「世界の半分を おまえにやろう」
*「ブレーメンの音楽隊にゆかりのある絵や像は、探せばたくさんありそうじゃ。街の治安向上に寄与しておるな」
*「すっかり日が暮れたな。夜のマルクト広場も綺麗なじゃな。夜でも治安の心配を全く感じない、美しい街じゃ」
*「こやつらも、この街のシンボルの一つとしてライトアップされておるわい」
*「知ってるかい?童話”ブレーメンの音楽隊”の中で、動物たちがそれぞれの上に乗るこの体制をとったのは、今の時間帯…つまり夜なのさ。
明かりが灯る家の中で、ごちそうを前に金貨を分けている盗賊たち。動物たちは、その家から盗賊を追い出すために、合体して騒ぎを起こしたんだ。窓の外に見えた動物たちの『影』を化け物と見間違えた盗賊たちは、一斉に逃げ出したのさ」
明かりが灯る家の中で、ごちそうを前に金貨を分けている盗賊たち。動物たちは、その家から盗賊を追い出すために、合体して騒ぎを起こしたんだ。窓の外に見えた動物たちの『影』を化け物と見間違えた盗賊たちは、一斉に逃げ出したのさ」
とうぞくたちは にげだした!
*「夜に窓の外を見てこのシルエットが騒いでおったら…確かに恐ろしいのう!
さぁ、メルヘンの街、ブレーメンはどうじゃったかな?そろそろ元の世界に戻るとしよう」
さぁ、メルヘンの街、ブレーメンはどうじゃったかな?そろそろ元の世界に戻るとしよう」
◆ブレーメンは、ハンブルクの南西に位置する北ドイツに属します。
そのため、ドイツの玄関口であるフランクフルト空港から直接向かう場合は、少し長旅となります。
そのため、ドイツの玄関口であるフランクフルト空港から直接向かう場合は、少し長旅となります。
フランクフルト空港(長距離ホーム)-Frankfurt(M)Flughafen
⇒ICE(高速列車)で所要4時間6分~13分
⇒ブレーメン中央駅-Bremen Hbf
⇒ICE(高速列車)で所要4時間6分~13分
⇒ブレーメン中央駅-Bremen Hbf
北の港町、ハンブルクから向かう場合は約1時間でアクセス可能です。北ドイツの他の街と一緒に見て回ることをお勧めします。
ハンブルク中央駅-Hamburg Hbf
⇒ICE(高速列車)で所要56分、またはRE(快速列車)で所要1時間9分
⇒ブレーメン中央駅-Bremen Hbf
⇒ICE(高速列車)で所要56分、またはRE(快速列車)で所要1時間9分
⇒ブレーメン中央駅-Bremen Hbf
列車の検索はDB(ドイツ鉄道)公式サイトで調べられます。
平日・休日でダイヤや料金が異なりますので事前に調べていきましょう!
平日・休日でダイヤや料金が異なりますので事前に調べていきましょう!